scroll
Osaka Doyu-Kai

vol.2

大阪中央ブロック特集: 「 激動する変化に対応する企業」

人を生かす金属加工のスペシャリスト

Profile

大阪中央ブロック/臨港支部/2004年度入会

有限会社飛鳥鉄工所 代表取締役

西林 廣生

所在地:大阪市大正区千島1丁目1-47 / URL:https://aska-osaka.com
設 立:1973年7月 / 資本金:500万円 / 従業員数:9名(役員3名/正社員6名)
業務内容:工業用ガスバーナー及び燃焼付属装置の製作、組み立て/各種機械部品並びに建築金物製作、各種配管並びに架台製作一式

飛鳥鉄工所のウリ

 西林さんがお父様の代から引き継いだ有限会社飛鳥鉄工所は、熱処理関係の工業用ガスバーナーの部品をメインで作っています。機械加工と溶接加工の両方が自社内でできることが特徴で、加工だけでなく、金属加工のプロとして知識や技術を生かした設計アドバイスまで請け負う鉄工所です。仲間からの紹介や特殊なバーナーなどの部品加工、また日用品やバイク・車の部品など故障してしまったものを「レトロフィット」をキーワードに修理するB to Cの仕事にも取り組み、販路を拡大しています。

溶接現場

溶接配管部品

フライス盤

 

 

社内コミュニケーションの活性化

 業務拡大に伴い、積極的に人材採用を続けるなかで「指示を受けたことはできるが、その先のことができない」「お客様と折衝ができない」など、社員間での連携不足や社内の仕組み不足によって業務に支障が出るほどの問題が浮き彫りになりました。その問題を解決すべく、社内のコミュニケーションの活性化を図るため、1年のプログラムに取り組み、徹底したルール決めなどをすすめています。

 

 

第三工場で勝負

 現在工場は近場で2カ所稼働しており、本社工場を機械加工、第二工場を溶接加工の工場として使用しています。以前から「次に工場を広げるならNC旋盤をしたい」と考えていたところ、本社工場の2軒隣の工場に空きが出ました。NC旋盤があれば、しっかりとしたプログラミングさえすれば職人の技や感覚だけに頼らずとも、商品のクオリティーを上げることができます。また、今まで対応できなかった数量の案件にも対応できるようになるということから、協力会社とともに契約を決め、今年の6月から契約し現在稼働の準備をしています。

 

 

モノづくりは人

 普段から業務の内容の話の節々に社員さんのお話をする西林さん。「彼らが退職の日を迎えるときにこの仕事をやってよかった、楽しかった、ありがとうございましたと言ってくれるだけでいい。それがすべてだ」と語ります。まさしく「人を生かす経営」を実践していて、モノづくりの根本にいる人の大切さを感じた取材になりました。

 

(取材:北川、谷澤、山田/文・写真:谷澤)