Profile
大阪南東ブロック/平野支部 2020年入会
(株)京豊運輸 代表取締役
西浦 真紀
所在地:大阪府大阪市東住吉区今林2-3-2 / URL:https://kyoho.co.jp
創業:1973年 / 年商:2億4,000万円(2025年度) /
社員数:28名 女性ドライバー2名含む /
事業内容:一般貨物運送事業、自動車運送取扱業、倉庫事業
事業内容と変遷
1973年に西浦さんのお父様が創業しました。大阪市中央卸売市場東部市場で働いていたところ、知人から冷凍車を譲り受け、事業を開始しました。多くの事業を立ち上げることが得意で、事業は早々に弟に引き継ぎ、ご自身は他の事業を始めました。2016年からは西浦さんが3代目として経営しています。

会社正面に中央卸売市場
冷凍・冷蔵食品の輸送と仕分けが主な事業で、自社便では大阪・神戸を中心に名古屋まで配送が可能です。取扱商品は水産品の冷凍原料品や製造加工品・冷凍野菜・パン・スイーツを主としています。

冷蔵庫
入社と代表交代
西浦さんは21歳の時に京豊運輸に入社し、28歳まで7年間、現場で働いていました。夜の勤務がメインで、増便の際のドライバーや、リフトを運転して仕分けなどをしていました。その後退社し、日本たばこ産業のルート営業の仕事に就きます。同時期に個人でまつげエクステサロンを運営したりもしました。
38歳の時、2代目の叔父が脳梗塞で倒れ、京豊運輸に再入社しました。叔父がシステム関係に強かったため、叔父以外に社内のシステムを触れる人がおらず、以前入社していた時に教えてもらっていた西浦さんが手伝うことになりました。
2016年に叔父が亡くなり、代表取締役に就任しました。
同友会入会
以前から運送業界には同友会の会員が多かったので、同友会自体は知っていました。しかし人の前に立ちたくない思いが強く、入会はしませんでした。再入社してから事故も含め、多くの問題が勃発しました。また、新型コロナウイルスがはやった時期で、これから先のことを考え社内を見ると、経理を担うお母様と役員が共に70代であったり、ドライバーの2024年問題もあったりと不安が募り、勉強会に出向くことが多くなりました。自社の数字が見えるようになってきたときに福岡の運送会社さんから西成・住之江支部の宮髙さんを紹介され、2020年10月に入会しました。
経営指針確立・実践セミナーを受けて
京都の知り合いの運送業者さんも同友会会員で、経営指針確立・実践セミナー(以下、指針セミナー)を受けて「腹落ちする指針書ができた」と言っていたことを思い出し、入会して1週間で指針セミナーを受講することにしました。
これまで他の勉強会などに参加して経営指針書のようなものを作成してきましたがなかなかうまくいかず、やっとしっかりと指針書ができた!と思えたそうです。当時の指針セミナーはコロナ禍でZoom開催でしたが、自社のために他の経営者が意見をくれる同友会は、ありがたい環境でした。
現在では数値計画や行動計画を作成して指針経営をすすめていますが、それがないと怖いと感じるようになったそうです。ある年1年だけ指針を作成しなかった年がありました。やっぱりその年は場当たり的で、売上も思わしくなく、何も改善せず変化もない1年になりました。
指針経営は指針書を用いてPDCAを回すと、うまくいったりいかなかったりの検証ができるので、戦略的にすすめていけることを体感しました。
社員への情報伝達方法
社員は総数28名おり、管理職とは毎年検討会を開催し、数値・行動計画を一緒に作成しています。ドライバーは書面をゆっくり見る時間が無いため、情報伝達は音声配信という形で行っています。多いときは月5回、少なくても月に1回、今の情勢や会社の方向性を自身の言葉で伝えるようにしています。
社員への情報伝達としては、過去に社内報を、給与明細と一緒に紙面の形で配布していました。しかし読まれている実感が得られず、2020年に給与明細をデジタル化したのと同時に、社内報も廃止しました。それでも社員に伝えたいことはたくさんあり、もやもやとしたことを抱えながら過ごしていたそうです。
転機となったのは2020年のコロナ禍でした。ClubhouseやVoicyといった音声プラットフォーム、AmazonのAudibleなどを活用するようになり、ある日、車の運転中にVoicyを聞いていて、自身がトラックに乗っていた頃によくラジオを聞いていたことを思い出したそうです。運転中は目も手も足もふさがっているけれど、耳は自由だと気づき、音声での配信を始めることにしました。
文字は読む人の感情によって受け取られ方が変わり、書き手が意図しない形で伝わってしまうことがあります。けれども自分の声で届ければ、伝えたいように伝わる。その点にも大きなメリットを感じたといいます。配信にはYouTubeを使い、動画は撮影せず録音のみ、限定公開でアップしています。視聴回数で聞いてくれたことが確認でき、それが自分自身のやる気にもつながっているそうです。
役員研修講座を受講したきっかけは?
紹介者の宮髙さんが役員研修で講師を務めることを知り参加しました。当初は会社の役員向け勉強会だと思って参加したので、よく理解できませんでした。
その後、兵庫で開催された全国行事に参加した時に「この参加が修了条件に入るから」と役員研修の受講を促され、再度参加しました。指針セミナーも受け、役も担う立場になると講座内容やコーディネーターの話も理解できるようになり、グループ討論も積極的で深い内容になりました。今もコーディネーターからの言葉を思い出し、日々の糧になっているそう。2026年度もタイミングを合わせて参加していきたいと思っているそうです。
講座を受けていない方に向けて
自分自身は役員研修に参加前と後で、同友会への理解度が大きく変わりました。自社と不離一体していく秘けつを知ることができ、同友会の考え方も自社に生きてきます。入会してすぐではなく、指針セミナーを受講し、支部やブロックで役を受けている方が参加することに意味があると思います。また指針セミナー内だけでは伝えきれない同友会の本質を知ることができるので、指針セミナーとセットで受けることをおすすめします。役員研修という名前なので、そこに適した方がぜひ参加していただきたいと思っています。
これからの京豊運輸
自社については、医薬品の低温輸送にチャレンジしていきたいと考えています。まだ人脈がなく着手できていませんが、構想を練っています。
同友会については、2026年度は経営本部の障害者部の担当になりました。何も知らないからこそ、まずは知っていきたいと考えています。企業変革支援プログラムを登録しているときに、障がい者雇用のことについても記載があり、初めて考える機会になりました。その理解について答えを見いだせるよう参加していきます。
同友会で出会った冊子:共に育つ1
「人財」ではなく、やはり「人材」である。材は素質を表し、財は効能としての価値を表す。人材は限りなく成し、可能性のある人を示す。非常に感銘を受けた言葉で、ぜひ読んでほしいです。

経営理念

木の図

健康優良法人認定書
〈取材:山田・成尾/文:成尾/写真:西浦〉