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Osaka Doyu-Kai

vol.5

「同友会的黒字企業80%をめざす」

「半歩先の未来を考え、すすみ続ける企業」〜とことん向き合うからこそ見える景色〜

Profile

大阪中央ブロック/西支部/2005年度入会

株式会社メディアクト 代表取締役

武藤 靖矩

所在地:大阪本社 大阪府大阪市西区京町堀1丁目8番33号 京町堀スクエア3F
東京支店 東京都渋谷区渋谷3-5-16 渋谷三丁目スクエアビル2F / URL:https://www.mediact.co.jp
創 業:1965年 / 設 立:1975年3月/ 資本金:1,000万円 / 年商:1.4億円 (2024年度) / 社員数:8名
事業内容:製品カタログ・会社案内・Webサイト・
販促キャンペーン・ドローン・VR動画などの企画制作を
在阪大手、中小企業様とダイレクト展開。

「キタイ」を超えた
「ワクワク」以上の「キノウ」が活きる
メディアクトであり続ける

広告制作事業を通じて顧客や地域社会の関わる全ての人々の「半歩先の明るい未来」を照らし創造し続けます。
社員と家族、その関わる全ての人々の物心両面の幸せを追求します。

会社紹介

 株式会社メディアクト(以下「(株)メディアクト」)は、1965年に武藤さんのお父様が工業広告社の屋号で創業し、1975年に法人組織に改組、1990年に社内公募で案が出た現在の(株)メディアクトに名義変更した、設立50周年を迎えた会社です。

 クライアントは各種メーカーやゼネコン、土木など工業系・産業系含め多岐にわたります。デザインだけの分野にとらわれず、企画・構成・制作や集客(広告提案)までワンストップで行えること、3,000件を超える実績があること、B to Bに特化した提案力があることを強みに、現在ではドローン(空中/水中)撮影やVR(360°動画)の分野にも事業を広げています。

 

 

武藤さんについて

 武藤さんは鉄鋼商社の営業として8年間勤めた後、(株)メディアクトに2代目候補として入社しました。バブル末期の時代、前職がいち早くバブル崩壊のあおりを受けて売り上げを落としていくなか、まだバブルが続いていた当時は売り上げが5億近くあり、社員旅行で毎年ハワイにいっていたり、ホテルで社名変更パーティーをしたりと、はぶりのいい会社だと思っており、広告業界の異常さを感じながらも、いつか広告業界にもこの波が来るのではないかと危機を感じていました。後にバブルは崩壊し、武藤さんが危惧していたことは的中しました。売り上げはどんどん下がり、借り入れも多く、自己資本比率も悪くなっていきました。どう考えても売り上げと返済のスピードが追いつかない状況に陥っていたそうです。そんな時に誘いを受け、同友会(当時の東大阪西支部)に入会しました。

 

 

がむしゃらであるがゆえの落とし穴

 入会当時は財務諸表の見方もわかっていなかったと言います。バブルが崩壊し、自社の状況がどんどん悪くなっているのとは反対に、同友会には勢いのある人が多く、そういう先輩経営者の姿を見て「今は火の車だが、まずは自分で頑張るしかない」と売り上げを上げるため奮起し、営業活動を行っていました。そのかいもあり、自身の売り上げは上向きになっていきましたが、ふと後ろを振り返ると社員が誰もついてきていないことに気がつきました。

 売り上げを上げることが最優先と考え、がむしゃらに営業を行うことで案件を受注しても、それに一緒に取り組む仲間がついてきてくれていない。武藤さんの言うことを誰も聞かない状況に陥っていました。「一人でなんでもできるナンバーワンの存在だと勘違いしていたのだと思う」と当時を振り返ります。

 お父様も個性が強いところがあり、社員と衝突することが多く、20人以上いた社員たちは、活躍してくれていた優秀なデザイナーも含め、どんどん辞めていきました。このままではいけないと、衝突した社員と個別に話をすることで社内の風土も変わっていったそうです。そんななか、平成12年に代表に就任しました。

 

 

新しい事業領域への挑戦を続ける

 ある時、空撮での映像制作の相談が入りました。ヘリコプターやカメラマンの手配などで予算を数百万も超えることがわかり「これではダメだ、ドローンをやってみよう」と思いついたそうです。そこで「誰かやらないか」と声をかけると、社員のWebデザイナーが挑戦したいと手を挙げてくれたそうです。できあがった映像を自社サイトに掲載して広報し、全国の自治体の入札案件にも取り組みました。ドローン自体がまだそこまで世間に広まっていなかったころで、一気に問い合わせが多くなっていきました。そうすると、次はVRをやりたいという声が社員の方から出てきました。ドローン事業の成功事例があるから立ち上がりも早かったそうです。また、そういった新規事業がきっかけで、従来のメイン業務であるパンフレットやWeb制作などもセットで受注できる現在のワンストップスタイルが構築できていったそうです。

 

 (株)メディアクトの事業内容は、すべてクライアントからの要望をかなえるために領域を広げて行ってきたものです。幸い、新規事業についても前向きな社員がいてくれるので、積極的にできています。いろいろな業務に携わっていると、今日やっている仕事と明日やっている仕事が全く違うことも多いです。当然、さまざまな苦労や課題はあるけれど、社員のやりがいにもつながっていると言います。

 

 

とことん考え、とことんやり抜く

 武藤さんはクライアントの課題解決、要望の「半歩先」を考えるということが重要だと考え、時代の流れに沿って経営理念を定期的に見直しているそうです。クライアントに対する基本的な姿勢は変わりませんが、膝を突き合わせてクライアントの本来の課題を聞き出す能力が大切だと思っています。「どんな難題にぶち当たったとしてもとことん考え、突き詰めていくと、いつか解決策が出てくる。そこまでいく努力が必要だ」と言います。武藤さんのそういう思いが社内にもクライアントにも伝わり、持ちつ持たれつの関係で新規事業も展開しながら、長くお付き合いできているのだそうです。

 こういった取り組みをすすめていけるのも同友会での学びがあったからだと言います。経営指針確立・実践セミナーでの学び、その後のC’の会や大阪中央ブロックで取り組んでいる企業変革委員会でそれぞれが自社の試算表を持ち合い、本気で意見を出し合うことで、腹を割って話し合えるいい関係が築けるだけでなく、自身のウィークポイントもわかり、多くの気づきがあるのだそうです。

 最初は経営の「け」の字も知らなかった人が、考え方が変わったり、外部環境が変わったりすることで突然驚くような成長をしていることがあるそうで、そういった部分でも刺激を受けているとのことです。自ら好きで入った会だから徹底的に向き合って、徹底的に行動することが大切だと考えています。

 

 

今後の(株)メディアクト

 今年、設立50周年を迎えるにあたり、ノベルティとして多数のオリジナルビスケットや天満切子のグラスを限定でお配りしたそうです。その時の受け取った方々の反応を語る武藤さんの嬉しそうな顔に、こちらも自然と笑顔になりました。一昨年娘さんも入社され、今後も更なる発展を続ける(株)メディアクトの100周年がとても楽しみになりました。

(取材:柳、谷澤/文、写真:谷澤)

 

 

同友会 私の楽しみ方

 現在、年齢・会歴もベテラン部類に入ってきていると思いますが、同友会には入会当時から、そして現在もどのステージでも見習うべき憧れる先輩経営者がたくさんいます。同じ悩みを抱えながらもしっかりと頑張っている経営者もいて、刺激を受けながら頑張ってきました。そういう切磋琢磨して頑張り合える仲間がいる環境だから価値があり、自分の居場所だと感じています。

 入会当時の自分に憧れの諸先輩がいたように、これからは今の若い会員さんにとって自分がそんな存在になれるように、またそういう会社にしていきたいと思っています。