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Osaka Doyu-Kai

vol.102

わが街探訪

人々の絆を結ぶ 町のシンボル 岸和田城
〜春夏秋冬、魅力あふれるお城のイベント〜

Profile

大阪南ブロック/かんくう支部

有限会社 伊藤歯車製作所

伊藤 雄一郎

大阪の南部、泉州地方にある岸和田市。「岸和田だんじり祭り」が有名ですが、大阪で二つしかないお城を有する城下町でもあります。今回はその「岸和田城」を紹介します。別名「千亀利城」(ちきりじょう)と呼ばれる「岸和田城」はいろいろと調べてみるとその歴史は古く、築城されたのは15世紀ごろだといわれています。

最近ではだんじり祭りの方が有名になってしまってお城があるということを知らない人も多くなっているのではないでしょうか。自分自身が城下町に住んでいるんだと改めて考えてみると、それってすごく誇らしいことなんじゃないかと思います。

お城に入ると「八陣の庭」と呼ばれる日本庭園が広がり、それを見ながら天守閣へ登っていくことができます。天守閣から見える岸和田の景色も時代と共に大きく変わってきたのかなと思いをはせながら、なぜかわかりませんがたまーにふらっと天守閣に登ってみたくなったりします。

お花見の時期になると二の丸広場でお花見をし、夏になったら夜店が出て、秋にはだんじりの宮入りがあって、お正月には消防の出初式がお城で行われます。なんやかんやと年中お城の周りでイベントがあって、幼いころから関わりの深い場所だったと感じます。自然災害で石垣が崩れたこともありましたし、コロナ禍の際には大阪モデルの達成状況に合わせて赤や黄色、青色にライトアップされていました。

これから先もずっと変わることなく、岸和田の町を見守り続ける町のシンボルをもっと誇りに思い、大切にしたいとこの文章を書きながら思いました。弊社もこの岸和田で創業して70年余り。自社の発展だけではなく自分の町の発展にも尽力していきたい思います。

 

 

阪和道を通るとお城の近くにサービスエリアがあり、天守閣を眺めることができます。関空への途中に、よく停車しました。

建武のころ楠木正成の一族、和田氏が城を構えたところから「岸の和田氏」と呼ばれたそうで、二の丸近くまで潮が差し入っていたと市の文献に書かれています。徳川では岡部氏13代の城となり明治の廃藩置県を迎えました。現在の天守閣は昭和29年に竣工。戦後の焼け跡にそびえ、誇り高い市民のシンボルとなったことでしょう。

(編集 西岡)